戸籍上の性別を女性とするよう求める審判を京都家裁に起こした申立人(京都市中京区)

戸籍上の性別を女性とするよう求める審判を京都家裁に起こした申立人(京都市中京区)

 結婚後に性同一性障害と診断され、女性への性別適合手術を受けた京都市内の50代の会社経営者が8日、戸籍上の性別を女性に変更するよう求める審判を京都家裁に申し立てた。性同一性障害特例法では、家裁の審判を経て性別変更が可能だが、結婚していないことなどが条件となっている。戸籍制度から同性婚を求める訴えは全国初といい、「戸籍変更のために家族をバラバラにされたくない」と訴えている。

 申立書によると、申立人は、男性として生まれたが10代前半ごろから女性と自覚していたという。その後、性別への違和感に対して理解ある女性と結婚、子どもも生まれた。一方で女性として社会生活を送りたいとの思いから、2014年に性別適合手術を受けた。

 04年施行の性同一性障害特例法では、同障害と診断された場合、未成年の子がいない▽性別適合手術を受けて生殖機能がない▽結婚していない-などの要件を満たせば、家裁審判を経て、戸籍の性別変更が認められる。

 申立人の子どもは既に成人しており、結婚以外の要件は満たしている。現行法では、離婚をしなければ戸籍上の性を変更できず、憲法が保障する個人の尊重や幸福追求権が侵害されていると訴えている。

 申し立ての後に会見した申立人は、戸籍が男性であることで、医療の際の保険適用の範囲が異なったり、スポーツ施設などを利用する際に戸籍を確認されたりする精神的苦痛を受けているという。戸籍変更については家族の理解もあるといい、「私の幸せに優しく寄り添った司法判断をしてほしい」と語った。