散水車で木々に放水する園職員(京都市左京区・府立植物園)

散水車で木々に放水する園職員(京都市左京区・府立植物園)

正門花壇ではパパイアなど熱帯の植物が多く植えられている

正門花壇ではパパイアなど熱帯の植物が多く植えられている

ソメイヨシノの周辺では落ち葉が目立つ

ソメイヨシノの周辺では落ち葉が目立つ

 連日の日照りが影響し、府立植物園(京都市左京区)では衰弱した植物が増えているとして、園職員が危機感を募らせている。水やりに力を入れ、散水車も異例のフル稼働を続けるが、「あくまで応急処置。根本的な解決につながらない」と恵みの雨を期待する。

 今年の最高気温38・8度を記録した21日、園職員が散水車から伸びたホースを手に、木々に向かって水を掛けた。ソメイヨシノなどの周辺には落ち葉が目立つ。植物は葉を落とすことで、大気中に水蒸気が放出される蒸散を防いでいるという。

 7月31日の梅雨明け以降、同園ではまとまった降雨がほとんどない。非常事態として、水1800リットルを積載する散水車が今週から毎日、園内を巡って放水を続けている。

 日照りの影響が出やすい草花には朝夕、職員20人以上が手分けして水やりをしている。園内には井戸が3カ所あり、地下水をポンプでくみ上げて、スプリンクラーなども使用。大量の水を同時に使うと、水圧が下がって勢いが失われるため、午前7時頃に出勤して水やりに取りかかる職員もいるという。

 勤務時間の大半を水やりに充てる場合もあるとし、平塚健一技術課長は「除草や剪定(せんてい)など作業は他にもたくさんあるが、人間と同じで水は植物の命に関わることなので優先せざるを得ない」と話す。

 今年は冬場から気温が高かったこともあり、「秋の七草」のオミナエシなどは7月初旬から咲き始め、既に盛りを過ぎた。一方、酷暑に対応するため、正門花壇ではパパイアをはじめ熱帯植物を近年積極的に植えるようになっている。

 平塚さんは「雨が降らない日がこのまま続けば、枯れる植物も出てくるだろう。土の中により染み込むためにも、同じ雨量ならできるだけ長く降ってほしい」と願う。