店舗の壁にカラフルな風呂敷がずらりと並ぶ。エコバッグとして購入する人が増えているという(京都市中京区・むす美)

店舗の壁にカラフルな風呂敷がずらりと並ぶ。エコバッグとして購入する人が増えているという(京都市中京区・むす美)

(1)風呂敷を三角形にして、底辺の角をそれぞれ結ぶ

(1)風呂敷を三角形にして、底辺の角をそれぞれ結ぶ

(2)頂点を二重に結ぶ「真結び」をすると完成

(2)頂点を二重に結ぶ「真結び」をすると完成

(3)商品やエコボトルなどを横から簡単に入れることができる(いずれも京都市北区・ふろしき研究会)

(3)商品やエコボトルなどを横から簡単に入れることができる(いずれも京都市北区・ふろしき研究会)

 7月からレジ袋有料化がスタートし、エコバッグとしての風呂敷が見直されている。おしゃれなデザインに加え、小さく折りたためる機能性も人気の理由で、京都市内の店舗ではオンライン販売が伸びている。30年以上の愛好家に魅力を語ってもらった。

■デザイン豊富 オンライン販売4~5倍

 カラフルな風呂敷が壁一面にずらりと並ぶ専門店「むす美」(京都市中京区)。伝統的な和柄から、花や動物、抽象柄といった現代的なデザインまで約500種がそろう。

 経営する風呂敷製造卸「山田繊維」(同区)では、オンライン販売が6月から伸び始め、有料化後の7月は前年の4~5倍になった、という。広報部の山田悦子さんは「これまでは一部の強いファンだけだったが、一気に裾野が広がった」と喜ぶ。

 洋服に合うデザインを増やし、ポリエステル素材や撥水(はっすい)加工など生地の多様化にも力を入れてきた。東京から同店を訪れ、初めて風呂敷を購入したという会社員春原海さん(24)は「おしゃれでびっくり。洗えて衛生的だから新型コロナウイルス対策にもなると思う」と話す。

 明治創業の製造卸「宮井」(中京区)でも、7月のオンラインでの注文件数は前年の5~6倍に伸びている、という。

 日本の伝統的な「エコバッグ」である風呂敷は、一部市民に根強い支持はあったものの、近年、需要は低迷。日本風呂敷協会(中京区)によると、1960年代がピークで、背景にはデパートで紙袋が配布され始め、スーパーやコンビニでプラスチック製レジ袋が広く普及したことなどがある。

 レジ袋有料化を契機に再び注目され始めた風呂敷。同協会は「エコバッグを入り口に、現代の生活でもいろんな活用ができることを知ってほしい」としている。

■1分足らずでバッグに

 「使い捨て時代に廃れた風呂敷が、環境保全の機運でようやく見直されている」と語るのは「ふろしき研究会」(京都市北区)の森田知都子(ちづこ)代表(73)。1992年の会発足当初から、レジ袋の代用としての風呂敷の使い方を提案し続けている。

 最も簡単なエコバッグの作り方を教わった。風呂敷を三角に折り、底辺の角をそれぞれ一重に結び、頂点の二つの角を二重に結ぶ「真結び」する。三つの行程のみで、1分足らずで完成した。試しに使ってみると、横からものが簡単に入れられ、持ち手も思ったよりも丈夫だ。

 森田さん自身も30年以上前から使い続ける。サイズの違う複数枚を持ち歩き、スーパー用は105センチ幅、コンビニ用は70センチ幅などと使い分ける。有料化前の6月に府内6会場で催した体験会には計約450人が参加し、市民の関心の高さがうかがえた、という。

 最大の魅力は「結び方や大きさ次第で、自分好みの使い方ができること」。ショルダーバッグとして使ったり、スイカなどの重い荷物を包んで運んだりできる。災害時には三角巾、防寒着などの防災グッズにも活用でき、森田さんは「千年以上前から根付く日本文化。まずは一度使ってみて」と呼び掛ける。

 体験会は9月にも行い、7日はゼスト御池(中京区)、11日はイオンモール京都五条(右京区)、16日はローソン京都南区役所前(南区)で実施する。いずれも午前11時~午後3時。無料。問い合わせは同会075(432)2722。