昨年9月行われた「主基斎田抜穂の儀」(2019年9月27日撮影、南丹市八木町)

昨年9月行われた「主基斎田抜穂の儀」(2019年9月27日撮影、南丹市八木町)

 昨秋に行われた天皇即位に伴う「大嘗祭(だいじょうさい)」の諸儀式に、京都府の西脇隆俊知事らが公務で参列したのは憲法が定める政教分離の原則に反するとして、府内の大学教員や宗教関係者ら12人が21日、公費約46万円の返還を求めて府監査委員に住民監査請求を行った。

 請求書で、大嘗祭の諸儀式について「明白な天皇家の私的な宗教行為」と主張。昨年9月に南丹市八木町で大嘗祭に使うコメを収穫した「斎田抜穂(さいでんぬきほ)の儀」や、11月の主要儀式「大嘗宮の儀」などに知事や府職員が参列し、旅費や給与を支出したことは違憲として、公費の返還を知事に勧告するよう求めている。

 請求人代表の菱木政晴さん(70)は「天皇代替わりの儀式は違憲行為のオンパレード。それを明らかにすることは、日本国憲法の中で暮らす者の責務だ」と述べている。

 平成の代替わりの際、当時の知事らが大嘗祭の儀式に参列したことの違憲性を問う訴訟が各地で行われたが、最高裁はいずれも合憲としている。府農産課は「判例に照らし、政教分離に反していないと判断した。宗教的な儀式の性格を持っていることは否定できないが、社会的儀礼の範囲内で参列した」としている。