コオロギを使用したプロテインバーを開発し、販売を始めた松居さん(左)と西本さん=京都市上京区

コオロギを使用したプロテインバーを開発し、販売を始めた松居さん(左)と西本さん=京都市上京区

 昆虫食の普及を目指す京都市上京区のベンチャー企業「BugMo(バグモ)」が、バー1本につき50匹のコオロギを使用したプロテインバーを開発し、販売を始めた。畜産に比べて生産時の環境負荷が少なく、良質なタンパク質を含むのが利点で、虫に抵抗感のある人も食べやすい味や見た目に仕上げた。同社は滋賀県愛荘町でコオロギ養殖にも着手しており、昆虫の国内生産・供給体制整備を目指す。

 製品は「バグモクリケットバー」(1本500円)。低温でローストしたコオロギの粉末にナッツやフルーツを合わせ、ブラウニーのような味と食感に仕上げた。チョコレート味と抹茶味の2種を、インターネットやフィットネスジムで昨年11月から販売している。

 同社は、電機メーカーや農業ベンチャーで経験を積んだ松居佑典さん(32)と、神戸大3年西本楓さん(21)が昨年に共同で創業した。松居さんは先進国の畜産飼料開発のためカンボジアの熱帯雨林が伐採されているのを目の当たりにし、環境負荷の少ないタンパク質供給源として昆虫に着目。西本さんはウガンダの学校で食育活動に取り組んだ際、途上国の食糧問題に直面し、栄養価が高く安価な昆虫食の普及を目指すようになったという。

 コオロギは必須アミノ酸やオメガ3脂肪酸を豊富に含み、ウシと比べて2千分の1の水と10分の1の餌で同量のタンパク質を生産できる。さらに、廃棄野菜や米ぬかも食べるという。同社は現在、タイのコオロギを輸入しているが、5年内にも国内生産する計画。愛荘町のパイロットファームでは現在約4万匹を養殖しており、効率的な生産体制や餌による味の変化を検証する。

 松居さんは「昆虫は環境にも、人の体にも優しい。今後はコオロギのうまみを生かした製品も作りたい」と力を込める。同社ホームページなどから購入可能。