「餃子の王将」出町店に掲示されている張り紙。現在は仕送りが遅れているか、前日から食事をとっていない学生に限定している

「餃子の王将」出町店に掲示されている張り紙。現在は仕送りが遅れているか、前日から食事をとっていない学生に限定している

「年齢には勝てない」と語る出町店の井上店主(京都市上京区)

「年齢には勝てない」と語る出町店の井上店主(京都市上京区)

「餃子の王将」出町店に掲示されている張り紙。現在は仕送りが遅れているか、前日から食事をとっていない学生に限定している

「餃子の王将」出町店に掲示されている張り紙。現在は仕送りが遅れているか、前日から食事をとっていない学生に限定している

 「食後30分間の皿洗いで1食無料のサービス」で知られ、多くの学生や若者たちに愛されてきた「餃子の王将」出町店(京都市上京区)が10月末で閉店することが21日、分かった。店主が70歳になったことや、後継者の不在が理由としているが、常連客の間では惜しむ声が広がっている。

 店主は井上定博さん(70)。出町店の「皿洗いで無料サービス」は1982年に始まった。学生向けに皿洗いで食事を無料にするサービスを始めたのは、井上さん自身が若い頃に金銭面で苦労をしたところを周囲に助けられ、「社会に恩返ししたい」と思ったからだった。


 95年に井上さんが店主となった後もサービスは続けた。2018年暮れからは、仕送りが遅れているか、前日から食事を取っていない学生に限り、皿洗いをしなくても無料で食事を提供する形に変更した。


 店を40年近く切り盛りしてきた井上さんだが、今年1月で古希を迎えた。さらに店の経営を引き継ぐ人もいないため、10月末の閉店を決めた。


 出町店は同志社大や京都大に近いため、多くの学生や若者に愛されてきた。20日夜からツイッターに閉店の情報が流れ始めると、翌朝から聞きつけた客が多く訪れた。


 井上さんは「会社(王将フードサービス)は継続して営業できないか手を尽くしてくれたが、年齢には勝てないし、けじめの時だと思う。閉店後は食事代のない若者が困るのではないか、というのが心残りだ」と話す。出町店は月曜日定休。