門川市長は大阪地裁での判決から約2時間後の午後3時ごろ、険しい顔つきで姿を現した。市立芸大敗訴の判決について「卒業生や大学関係者が校名の混乱を非常に心配している。私も同じだ。大学の名前は明確に識別できるのが大前提だと考えている」と主張。取材に応じた約10分の間、被告側を「旧京都造形芸術大学」と呼び、一度も「京都芸術大学」との名称は口にしなかった。

 市は「京都芸術大学」の名称使用が始まった今年4月、市民しんぶんで市立芸大を表紙で扱って特集するなど「側面支援」にも動いた。特集では「京都芸大」という略称を目立たせ、アピールにも一役買った。

 市がこれだけ力を入れるのは、市立芸大を2023年度に下京区のJR京都駅近くに移転させる計画を進めているからだ。市内中心部への移転を契機に大学の発展に弾みを付けたいところだけに、似たような大学名を認める判決の衝撃は大きい。市幹部は「移転整備は着実に進めるが、大学運営への影響がないとは言えない」と肩を落とす。