買い物客に見送られて、44年間の歴史に幕を下ろす西武大津店(31日午後8時5分、大津市におの浜2丁目)

買い物客に見送られて、44年間の歴史に幕を下ろす西武大津店(31日午後8時5分、大津市におの浜2丁目)

 44年間にわたって県民に親しまれた西武大津店(大津市におの浜2丁目)の営業最終日となった31日、多くの客が開店前から列をつくり、最後のショッピングを楽しんだり写真を撮ったりして、名残を惜しんだ。

 午前10時の開店前に、正面入り口などに約550人が並んだ。開店を告げる音楽とともに、各階の売り場に家族連れやお年寄りらが次々と足を運び、セール品などを手に取った。顔なじみの店員とあいさつし、再会を約束する姿も見られた。

 開店40分前から並んだ女性(78)=大津市=は「オープン当時からお中元やお歳暮は必ずここで買っていた。いい品があり店員も親切で、閉店は本当に残念」と話した。

 1階正面入り口付近に設けられたメッセージボードには「西武は私の人生そのものでした」「数々の思い出をありがとう」など、感謝をつづった紙片がびっしり。1976年の開店以来の足跡を振り返る「44年のあゆみ展」にも多くの人が訪れた。

 妻と来店した会社員の男性(36)=草津市=は「実家が近くで、2歳の時に初めて迷子になったのもこの店だった。誕生日やクリスマスのプレゼントで、西武の包み紙を開けるのが楽しみだった。閉店は実家がなくなる感じで本当に寂しい」と、思い出の地を写真や動画に収めていた。

 同店のテナントのうち12店は、隣の商業施設「Oh!Me(オーミー)大津テラス」に移転し、9月中旬から営業を再開する。美容室「ウィズ ヘア デザイン」は夕方から引っ越し準備に追われた。共同経営者の男性(43)は「西武大津店がなくなると周辺の雰囲気が変わるが、新しい店で地域を盛り上げたい」と話した。