ベンチを手作りした下間さん。「ど派手なのがいいでしょう」と笑う(南丹市園部町南八田)

ベンチを手作りした下間さん。「ど派手なのがいいでしょう」と笑う(南丹市園部町南八田)

 京都府南丹市園部町南八田の建築業の男性がベンチを手作りして、バス停に置いた。爽やかなブルーで塗り上げたベンチには、新型コロナウイルスの感染拡大や人口減で沈みがちな地域の気分を晴れやかにしたいとの思いを込めた。バス待ちや散歩の住民らが腰掛けてくつろいでいる。

 木製の遊具製造や住宅建築などを手がける下間建築工房の代表を務める下間壽雄さん(62)が手掛けた。

 30年ほど前、近くの小学生や幼稚園児がベンチがないため縁石に座ってバスを待っていたのをふびんに思い、自宅前のバス停に手作りのベンチを置いた。風雨で近年は傷みが目立つようになった。

 西本梅小は閉校したものの「何もなくすよりは、ベンチがあった方がいい」と考え、新しく作ろうと思い立った。角材や耐久性の高い合板を使い、大工歴40年の技で、幅2メートル、奥行き60センチのベンチ2基を1日で完成させた。座り心地が良いように高さを調整し、「コロナの中、ど派手に」と青と赤茶色で仕上げた。

 7月に設置して以降、一帯やJR園部駅などを巡るバスを待つ人が愛用している。ベンチまで歩いて一休みして帰るリハビリ中の男性もいるという。下間さんは「『ベンチがあると楽や』と言ってもらえる。作ったかいがある」と喜ぶ。

 音楽グループ「西本梅ばんど」のメンバーとして、旧西本梅小を舞台とする音楽祭なども開く下間さんは「イベントに来る人もベンチを使ってほしい。地域をにぎやかにしたい」と話す。旧西本梅小に木製遊具を寄贈するなど今後も熟練の手業で地元を元気づけていく。