教室の窓に設置された網戸。感染対策で窓を開けるため、教育現場からの要望が相次いでいた(八幡市・南山小)

教室の窓に設置された網戸。感染対策で窓を開けるため、教育現場からの要望が相次いでいた(八幡市・南山小)

 京都府南部の山城地域の小中学校で、教室の窓に網戸を設置する動きが広がっている。新型コロナウイルスの感染を防止するため、窓を開けて換気を行うようになり、虫の侵入が目立ち始めたためだ。学校の網戸はエアコンの普及などで必要とされてこなかったが、コロナ禍によって急速に教育現場からの設置要望が強まっている。

 八幡市教育委員会は今夏、市内の全12小中学校で網戸の設置を始めた。同市の学校で網戸があるのは保健室や職員室など一部に限られていたが、これまではエアコンを稼働させて窓を閉め切るため、虫が多い夏場でも問題がなかったという。

 ところが、新型コロナの流行で状況が一変。市教委は感染を防ぐため、授業中もエアコンを稼働させながら窓を開けるように求めているが、近くに木や竹やぶがある学校では「窓から虫が入って来て授業に集中できない」との声が相次いでいた。

 同市の南山小では、ほぼすべての普通教室に網戸が設けられた。同小は、カだけでなく、ハチが侵入して授業が中断することもあったといい、「これで、子どもたちも勉強に集中できると思う。ありがたい」と話した。

 城陽市でも、樹木が多い学校を中心に網戸設置の要望が寄せられ、小中学校5校の普通教室に簡易的な網戸を設置したという。京田辺市でも要望が増え、順次設置を進めている。

 宇治市では、職員室に網戸がない学校から、夜になると虫が光を求めて集まってくる、と設置を求める声があるという。

 各市の担当者らによると、学校の網戸は落下してけがをさせたり、子どもが寄りかかって階下に落ちたりする危険性があるため、これまで設置されてこなかったという。