前原元外相(右端)や維新の馬場幹事長(左端)が主宰する地域主権の勉強会で講演する井手教授=衆院議員会館

前原元外相(右端)や維新の馬場幹事長(左端)が主宰する地域主権の勉強会で講演する井手教授=衆院議員会館

 国民民主党や日本維新の会の国会議員が参加する「地域主権」の超党派勉強会が2日、国会内であった。代表世話人を務める国民の前原誠司元外相(衆院京都2区)が掲げてきた再分配政策「オール・フォー・オール」の理論的支柱である慶応大の井手英策教授が講演し、「小さな政府」や消費税の減税を志向する維新議員と議論を交わした。

 オール・フォー・オールは、国民に相応の税負担を求める代わりに行政サービスを充実させる政策で、前原氏が旧民進党の代表時にスローガンとして掲げた。

 講演の冒頭、井手教授は行政のスリム化や新自由主義など、表面的には相いれない主義主張を打ち出す維新の議員を見渡し、「まさか維新の皆さんの前でこうして話をするとは思わなかった」と会場の笑いを誘った。

 消費税率の引き上げなどで医療や教育、介護など必要な行政サービスを無償で受けられるようにする「ベーシックサービス」の考え方を説き、現金給付などで所得を保障する「ベーシックインカム」よりも予算がかからず、効率的であるとした。その上で「分権は必然。ベーシックサービスが実現するなら中央集権ではなく地方分権」とサービス提供主体の自治体との密接なつながりを訴え、勉強会が目指す統治機構の改革を促した。

 維新の議員からは「政府が税金を集めて理想的に使うとは思えない。民間にお金を戻した方がいいのでは」と質問が出たが、井手教授は国民に対して税の使い道をもっと十分に説明し、理解を得ることが大事と訴えた。