妻の遺影を手に思い出を話す男性(京都府亀岡市)

妻の遺影を手に思い出を話す男性(京都府亀岡市)

 京都府亀岡市で長年林業会社を夫婦で営んできた男性が、市に1千万円を寄付した。亡くなった妻への感謝の思いも込め毎月ためてきたお金で、「福祉や新型コロナウイルスの対策などに使ってもらえれば」としている。

 元林業会社社長の男性(88)。京都市西京区出身で、戦時中だった11歳のころから、行商や建設業、電気問屋、林業などで働き、19歳で妻と結婚。以来、林業に打ち込み、会社を立ち上げた。夫婦で無我夢中に働き、念願の自宅を建て、全国優良木材展示会などで数多く表彰されてきた。

 2003年、妻が亡くなると、「ずっと共に働いてきた。そのお金を積み立てていきたい」と毎月5万円ずつ貯金をはじめ、このほど1千万円を超えた。自身がホームヘルパーに助けられていることや、新型コロナで世間が大変な状況を考え、寄付を決めた。

 今でも月1回ほどは妻の夢を見るという男性。「妻も寄付はいいことやと言ってくれています」と笑う。

 市は「個人寄付で過去最も多い額。福祉に役立てたい」としている。