性的少数者のカップルを公的に認証する「パートナーシップ宣誓制度」を、京都市が9月からスタートさせた。制度を心待ちにしていたという7組がさっそく市役所に届け出た。

 パートナーシップ制度は、2015年に東京都渋谷区、世田谷区で施行されてから全国に広がった。

 同性カップルの法的保障を求める「同性パートナーシップ・ネット」の調べでは、7月1日現在で56自治体が導入している。

 全国的に当事者や支援者の活動の輪が広がっており、官民ともに性的少数者への理解が着実に進んでいることが背景にあるのは間違いないだろう。京滋では京都市が初めてで、亀岡市も本年度中の導入を検討している。

 京都市の制度では、これまで親族に限定されていた市営住宅の入居申し込みがカップルでできるようになる。

 さらに交付されるカードを提示すれば、パートナーが市立病院で医療を受ける時の病状の説明や手術の同意、里親の認定などで手続きがスムーズに進むことが期待されるという。

 共同通信の調査によると、19年度までに、47自治体で計900組のカップルが公的に認められた。特に今年3月までの1年間で496組と急増している。

 だが、婚姻と違って相続権などの法的効力はない。制度ができたと言っても、利用できる行政サービスは限られている。

 自治体単位で設けるため、内容や保障される権利には地域差もある。転居などで制度を活用できなくなるといった問題もある。今後、政府レベルでも本格的な支援策の推進が求められそうだ。

 海外では同性婚を認める国もある。オランダが00年に世界で初めて法的に認め、13年には英国やフランスも法制化した。同性カップルに結婚に準じる権利を認めるドイツやスイスのパートナーシップ法は、地方自治体の先行制度が国家レベルに広がった。

 パートナーシップ制度は政令指定都市での導入が多く、人口カバー率はかなり上がっているという。自治体間で連携が広がれば、さらに導入の動きは加速するだろう。

 性的少数者に限らず、さまざまな事情のある人が生きやすい社会を目指したいものだ。一部の人が差別や不利益を受けるような状況があれば、積極的に見直していくことが求められる。

 制度導入を、そんなことについて考えるきっかけとしたい。