雪上に残された足跡から、動物の種類や大きさを判断する方法を小山さん(右端)から聞く成田さん(左端)と北川さん=宮津市上世屋

雪上に残された足跡から、動物の種類や大きさを判断する方法を小山さん(右端)から聞く成田さん(左端)と北川さん=宮津市上世屋

猟師の小山さん(中央)の指導で、イノシシの解体に挑戦する北川さん(右)と成田さん=宮津市上世屋・上世屋獣肉店

猟師の小山さん(中央)の指導で、イノシシの解体に挑戦する北川さん(右)と成田さん=宮津市上世屋・上世屋獣肉店

 移住や里山の暮らしに関心がある人を対象にした「真冬の丹後半島・世屋暮らし体感ツアー」(府丹後広域振興局主催)がこのほど、宮津市の上世屋地区で開かれた。大阪府内の男性2人が狩猟や野生動物の解体、地域住民らとの交流を通して農村の暮らしに触れた。

 「ナイフで骨を感じつつ、肉を残さないように切っていきます」。上世屋の解体施設で農業兼猟師の小山愛生(ひでき)さん(37)がイノシシの肉を傷つけないよう手際良くさばいていく。参加者の建設作業員北川誠康さん(48)=大阪市=と、立命館大2年成田丈士さん(21)=大阪府茨木市=も約20キロの子イノシシの解体を手伝った。ナイフを入れる力加減に苦戦しながら骨と肉を切り分けた。

 ツアーは丹後を移住先として考えてもらうと企画。地域の生活に溶け込んでもらうため4泊5日の日程で行われ、住民団体「ドチャック会議(上世屋定住促進協議会)」が迎え入れた。

 2人は地域に伝わるこんにゃく作りをしたり畑仕事をしたりしたほか、小山さんら猟師たちが活動する山も巡った。雪上に残された動物の足跡から種類や体長、進行方向などを推測する方法を学びながら、うっそうとした獣道を進んだ。

 夫婦で移住先を探しているという北川さんは「自然と生きる人たちの自立力を感じ、移住のイメージが湧いた」。成田さんは「加工前の食材を見ることができ食について考えられた。生き方の選択肢も参考になった」と振り返った。

 小山さんは「村の人と触れ合うことでたくましさや暮らしぶりが伝わったと思う。ハードルは高いけど今後の移住につながれば」と話した。