収穫された天王柿の出来栄えを確認する生産者ら(京田辺市普賢寺)

収穫された天王柿の出来栄えを確認する生産者ら(京田辺市普賢寺)

収穫された天王柿

収穫された天王柿

 かつて京都府の山城地域が名産地として知られた渋柿「天王柿」の栽培が広まりを見せている。鳥獣害に強く、栽培の手間も少ないことからJA京都やましろの呼び掛けで43人が生産に力を注いでいる。出荷が始まって3年目を迎え、苗木を求める人も増えているという。

 渋柿を発酵させるなどして作る柿渋は、防虫や防腐、防水効果などがある。天王柿は特にタンニンの含有量が多く、柿渋に適しているという。

 JAは2014年から中山間地の耕作放棄地対策などとして渋柿を奨励。柿渋を製造販売する「三桝嘉七商店」(木津川市)に全量を出荷。染料や食品添加物に活用されている。

 JAによると、現在は京田辺市や和束町、木津川市などで栽培され、18年から出荷を開始。19年度には186キロを出荷したという。

 7日には、京田辺市普賢寺で出荷説明会を開催。直径4センチ程度の緑の実をいっぱいに詰めたかごが積み重ねられ、生産者たちが育て方や木の増やし方について意見を交わした。

 栽培を始めて4年目で40本を育てる農家の男性(80)=京田辺市普賢寺=は「去年より木も大きくなり、収穫量も増えている。土地を選ばず、田んぼのあぜなど空いた所に植えられ、手間もかからない。これからは肥料のやり方も考えていきたい」と話していた。