今季は日本リーグ3部のペヤングでプレーすることが決まった本庄さん

今季は日本リーグ3部のペヤングでプレーすることが決まった本庄さん

立命大のエースとして活躍した本庄さん。「大学ではいろいろな価値観、人とのつながりを学べた」と振り返る(本人提供)

立命大のエースとして活躍した本庄さん。「大学ではいろいろな価値観、人とのつながりを学べた」と振り返る(本人提供)

 個人でスポンサーを見つけ、フリーのソフトボール選手として活動する異色の女子投手がいる。立命館大出身で24歳の本庄遥さん。高校日本一から原因不明のけが、海外留学や米国へのプロ挑戦などさまざまな経験を糧に、新たなアスリートの姿を探る。「どこまでやれるか分からないが、自分ができるところまでやるのが運命」と信じる道を突き進む。

 身長154センチと小柄な技巧派左腕。制球力に優れ、ストレートとチェンジアップを軸に打者を攻める。岡山・創志学園高ではエースとして全国高校総体を制し、進学した立命大1年の秋季リーグでも防御率0・00で最優秀投手賞を獲得した。

 順風だった大学2年の秋に転機が訪れた。原因不明の左肩の痛みに襲われ、思うような投球ができなくなった。思い描いていた実業団入りが遠のく中、「ソフトボールは続けたい。海外で成績を残せれば別のチャンスがあるかもしれない。新しい選手ルートを作りたい気持ちもあった」とオーストラリアへの留学を決めた。

 奨学金を支えに現地で1年半を過ごし、クラブチームで3シーズン戦った。鍼灸(しんきゅう)治療が効いて左肩は回復。年代別の州代表にも選ばれた。

 昨年帰国して大学を卒業。在学中から、自身の可能性を広げるためにファンクラブを立ち上げ、スポンサーとして協力してくれる会社を増やしていった。数は現在までに21社に上る。

 今春には米国でプロ選手を目指すため渡米したが、新型コロナウイルスの影響で帰国した。「これからどうしようか」と悩んでいたところ、日本リーグ3部のペヤングから選手契約のオファーがあり、12日に開幕戦を迎えるチームに合流した。

 将来は「フリーのアスリートが活躍できる環境づくりに貢献したい」と夢を持つ。ソフトボールに限らず、選手が妊娠や子育て、仕事の都合など何らかの理由で一時的に競技を離れたとしても、「その人が望む時期や国、場所で競技を続けられる環境があればアスリートの可能性が広がる」と、多様な選択肢の必要性を語る。

 そのために、まずは「私が具体例となり、フリーのソフトボーラーとして生きていくことができることを証明したい」と決意を込める。