京都地裁

京都地裁

 任天堂(京都市南区)で正社員などの直接雇用につながる「紹介予定派遣」として働いていた20~30代の保健師の女性2人が8日、同社の産業医からパワーハラスメントを受けた上、産業医との協力関係が築けなかったことを理由に直接雇用を拒否されたのは不当として、同社と産業医を相手取り、社員としての地位確認や損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。

 訴状によると、女性2人は紹介予定派遣として2018年4月から任天堂で勤務したが産業医からパワハラを受け、その後、人事担当者から「産業医と協力体制が構築できなかった」として直接雇用を拒否された。労働者派遣の枠組みを超えて実質的に採用活動を行った同社と2人の間には雇用契約が成立しており、直接雇用拒否は解雇であって、合理的理由がないので無効などと主張する。

 この日、会見した原告の女性2人は「双方の合意が必要な紹介予定派遣の制度を乱用してパワハラ問題を解決しようとした任天堂の行為は許せない」と強調。紹介予定派遣制度が企業優位になっている実態が浮き彫りになったと指摘し、「今後、同じような被害が出ないよう、裁判を通して制度に一石を投じたい」などと述べた。

 任天堂は「弊社の主張を認めてもらえるよう立証に努める」とコメントしている。