「餃子の王将」の店舗(京都市内)

「餃子の王将」の店舗(京都市内)

 王将フードサービスが、「餃子の王将」の配達専門店出店の検討に入ることが9日までに分かった。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、外出機会の減少やテレワークの浸透で伸びる配達と持ち帰り事業の拡充を図り、コロナ禍の克服を目指す。既存型の店舗戦略では、採算性が悪化した店舗の再編や郊外、住宅地への進出加速も検討する。

 王将では、コロナ禍でオフィス街の需要が低迷し、自宅需要が増えていることなどから配達や持ち帰りを強化する戦略を進めてきた。今年8月は配達と持ち帰りの売り上げが前年同月と比べて60%伸びた。8月の直営全店の売上高は、配達と持ち帰りが牽引し、速報値で前年同月比96・9%まで回復している。

 王将の配達は、食事宅配サービスの「ウーバーイーツ」か「出前館」が利用でき、対応店は8月末時点で全国732店中、305店舗まで拡大している。

 京都新聞社のインタビューに応じた渡辺直人社長は、首都圏を中心に増えつつある客席のない宅配専門キッチン「ゴーストレストラン」について「コロナ下の新しい生活様式の中では必要。配達専門店の検討を始め、今後実験したいと思っている」と語り、コロナとの共存社会に適合した運営を模索する考えを強調した。

 今後の店舗戦略については「家賃は高いが人が激減した繁華街では、今期は今までにない再編を行うかもしれない。一方、家賃も安くて席も広く、住宅地に近い場所は関西や九州にも多い。郊外や住宅地など小商圏で成り立つ場所に出店していきたい」と述べた。