駐輪場と焼きそばの持ち帰り専門店を経営する西脇さん(右)と妻の奈緒美さん。左側にある窓口で焼きそばの受け渡しをする(京都府城陽市枇杷庄)

駐輪場と焼きそばの持ち帰り専門店を経営する西脇さん(右)と妻の奈緒美さん。左側にある窓口で焼きそばの受け渡しをする(京都府城陽市枇杷庄)

駐輪場の事務所内で、焼きそばを手早く作る西脇さん(京都府城陽市枇杷庄)

駐輪場の事務所内で、焼きそばを手早く作る西脇さん(京都府城陽市枇杷庄)

 京都府城陽市枇杷庄の近鉄富野荘駅近くにある駐輪場で、焼きそばの持ち帰り専門店「Chuck.le(チャックル)」がこのほど、オープンした。15年前まで同駅周辺にあった飲食店の人気メニューが復活し、店を営む西脇隆雄さん(52)は、「地元に愛される焼きそばを作り続けたい」とする。

 西脇さんは約30年前、同駅東側で母らと飲食店「お好みハウスChuck.le」を始めた。お好み焼きや鉄板焼きなどがあり、一番人気は「秘伝のソース」を使った焼きそば定食。地元住民はキャベツや豚肉が入ったシンプルなメニューで、おなかを満たしていた。

 同店のそばで駐輪場を経営していた西脇さんの父が15年前、体力の衰えを理由に引退。ほぼ年中無休で開ける駐輪場は、地元住民の通勤や通学に欠かせない。西脇さんは「父の後を継ぐと店が回らなくなるが、仕方がない」と店を閉じた。

 駐輪場を訪れた客に「焼きそばは作らないのか」と尋ねられ、西脇さんの心の中では、店を持ちたい気持ちが高まっていた。「やっぱり店をやりたい」。今年の年明け、西脇さんは妻の奈緒美さん(58)にそう伝えた。

 「『いつの日か』と残しておいた」という15年前の鉄板やこてを自宅から引っ張り出し、駐輪場の事務所内に調理スペースを設置。6月下旬、焼きそばの持ち帰り専門店を始めた。具材や秘伝のソースはかつてと同じ。注文後の数分でさっと完成させると、香ばしいソースの匂いが駐車場に立ちこめる。

 15年前の常連客が懐かしい味を求め訪れ、買い食いする学生もいる。店のスタンプがたまりつつある客のポイントカードを見ると「楽しみにしてくれる人がいて、素直にうれしい」と奈緒美さん。

 焼きそばのほかに、以前の店にあったとん平焼きや、焼きうどんなども追加した。西脇さんは「駐輪場の中にある少し不思議なお店で、出来たての焼きそばを食べてほしい」と語る。

 焼きそばは500円。午前10時~午後7時半。火、日曜は定休。予約は080(3802)0298。