昼時、窓口が閉ざされて駅員がいなくなった改札を行き交う乗降客ら(9月10日、大津市大萱1丁目・JR瀬田駅)

昼時、窓口が閉ざされて駅員がいなくなった改札を行き交う乗降客ら(9月10日、大津市大萱1丁目・JR瀬田駅)

改札前に設けられた問い合わせのためのインターホン(JR瀬田駅)

改札前に設けられた問い合わせのためのインターホン(JR瀬田駅)

 JR瀬田駅(大津市大萱1丁目)が一部時間、窓口業務を閉鎖し、無人化対応するようだ。多くの利用客がいるのになぜ―。京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に、駅の利用客からこんな情報が寄せられた。1日当たりの平均乗降客数が約3万6400人と、滋賀県内で4番目に多い駅にもかかわらず、窓口に駅員を置かずに利用客へのサービスや緊急時の対応は可能なのか。JR西日本に尋ねてみた。

 瀬田駅は1969年に開設され、東海道線の石山駅と南草津駅の間に位置する。周辺には住宅街が広がるほか、滋賀医科大付属病院(大津市瀬田月輪町)や龍谷大瀬田キャンパス(同市瀬田大江町)、商業施設のフォレオ大津一里山(同市一里山7丁目)などもあり、新快速電車が止まらない県内の駅では最も乗降客数が多い。

 JR西日本近畿統括本部によると、一部無人化は事実で、6月27日以降、通勤通学など利用客が多い時間帯を除いて、始発~午前6時半、午前11時~午後2時、午後10時半~11時の間、改札窓口を閉鎖する。切符が通らない場合など必要な際は、改札にあるインターホンを通し、コールセンターの職員が遠隔で対応しているという。

 背景には、大量定年退職による人材不足などがあるといい、同社は昨年2月、これまで駅員が行っていたサービスの一部を機械化するなどし、2022年度までに管内の駅員を約1割減らす方針を示した。来島達夫前社長は当時の記者会見で「今後はAI(人工知能)など新たな技術を活用し、少人数でより高いサービスを持続的に提供したい」と強調した。

 改札窓口の無人化はその一環で、昨年以降、同本部管内の京都・滋賀の駅では同駅以外に膳所(同市馬場2丁目)、南彦根(滋賀県彦根市小泉町)、貴生川(同県甲賀市水口町虫生野)、六地蔵(京都府宇治市六地蔵)で導入しているという。ほかにも特急券の販売などを担う「みどりの窓口」を廃止し、同様の手続きを機械上で行える「みどりの券売機プラス」の増設を進めており、瀬田駅でも6月に置き換えられた。

 だが、瀬田駅など利用客が多い駅の人員を削減してサービスの低下にはつながらないのか。同駅は周辺住民以外も学生や病院患者らも利用し、情報を寄せた利用客は「せめて昼間の無人化は止めてもらえないか」と要望する。

 近畿統括本部によると、同駅では無人化の時間帯も駅員が少なくとも1人は事務室などに常駐しており、事故の対応や車いす利用者らへの補助などは可能という。コールセンターとのやりとりが難しい聴覚障害者らへの対応については、インターホンで呼び出し後、備え付けのカメラにメモなどを示してもらうことで、駅員の手配を行うという。

 瀬田駅について、現状では無人化に伴う苦情やトラブルはないといい、同社は「多くの問い合わせはコールセンターで対応できていると認識している。無人化の時間帯については利用状況に伴い柔軟に考えたい」としている。