バインセオ(1350円)は夜の単品メニューのほか、昼のコース(2970円/要予約)でも味わえる

バインセオ(1350円)は夜の単品メニューのほか、昼のコース(2970円/要予約)でも味わえる

コムゴン京都

コムゴン京都

 お好み焼きやうどんなどの、いわゆる“粉もん料理”に目がない関西人。こちらの粉はもっぱら小麦粉だが、同じく粉もん好きのベトナムでは米粉をフル活用。麺料理のフォーはもちろん、お好み焼きにそっくりのバインセオに使われているのも米粉だ。

 ベトナム料理専門店「コムゴン 京都」でお目にかかったバインセオは、直径40センチはあろうかという驚きのサイズ。米粉をココナッツミルクで溶き、ターメリックを加えた生地を、エビ、豚肉、モヤシなどを炒めた鉄鍋の上に回しかけ、表面がカリカリになるまで蒸し焼きにして作るそうだ。店長の酒井綾さん(41)によると、中南部でよく食べられている屋台料理で、特に南部では同店くらいのビッグサイズが好まれているという。ちなみに、バインは粉料理、セオは生地を焼いた時の弾ける音を指すのだとか。ベトナムの人には、パチパチではなく、セオセオに聞こえるということか。

 さて、見た目はお好み焼き風のバインセオだが、食べ方は随分と違っている模様。まずコリアンダー、タイバジルといった香草類やレタスなどを手に取り、その上に切り分けたバインセオをのせてくるりと巻く。そこにヌクチャムと呼ばれる魚醤(ぎょしょう)ベースのタレをかけて豪快にかぶりつく。まるで手巻き寿司のようだ。

 「食卓がにぎやかになる上に、香草や魚醤と一緒に食べることで、味わいや食感がすごく豊かになるんです。香りのある食材をプラスして味に華やかさを出す、ベトナム料理の特色がよく現れた一品だと思います」

 パリパリ、シャキシャキ、熱々、ひんやり…。頬張るやいなや、独特の香りとともにさまざまな刺激が押し寄せるベトナム自慢の粉もん料理。さすがの関西人も舌を巻くに違いない。(ライター・岡田香絵)

 <お店情報>

 コムゴン京都 京都市中京区蛸薬師通烏丸東入ル一蓮社町304。075(223)3337。午前11時半~午後3時、同5時半~10時(いずれもラストオーダー)。無休。ランチ900円、ディナー2500円から。