記録的な暴風雨に厳戒態勢が敷かれる中、台風19号が昨夜、首都圏を直撃した。東京など12都県に大雨特別警報が発令された。各地から河川氾濫や住宅被害などの情報が刻々と伝えられる▼発生から短期間で勢力を強めた。海面水温が高く、水蒸気が多い太平洋上を進んだことで中心気圧が一気に低下する「急速強化」という現象が起きたことが、想像を超える強風と大量の降雨につながったようだ▼気象庁は臨時記者会見で、1958年に伊豆半島・狩野川(かのがわ)の氾濫などで1200人を超える犠牲者が出た台風に匹敵すると訴えた。異例の警告が響いたのか、万一に備える動きが日本中に広がった▼新幹線や在来線が計画運休したほか、各自治体は早くから避難所を設置した。保存食やブルーシートを大量に買い求める人も多かったようだ。京滋でもイベントや入試を中止や延期にするなど、先手をとった対応が目立った▼身を縮め、家にこもって危険をやりすごすのも懸命な判断といえるだろう。日本を直撃する台風は最近、想定を上回る被害をもたらしている。千葉県などを襲った先月の15号の爪痕はまだ癒えていない▼地球温暖化が進むと巨大台風による災害リスクが増すと国連機関が指摘している。考えねばならないのは、命を守る危機管理だけではない。