京都大が保管するアイヌの遺骨の直接確認や祭祀(さいし)の実施などを求める申し入れ書を提出する多原さん(中央)ら=京都市左京区・京都大

京都大が保管するアイヌの遺骨の直接確認や祭祀(さいし)の実施などを求める申し入れ書を提出する多原さん(中央)ら=京都市左京区・京都大

 戦前に京都帝国大(現京都大)の研究者らが北海道やサハリンなどで収集し京大が保管してきたアイヌ民族の遺骨を巡り、遺骨返還を求めるアイヌや支援者らのグループが15日、京都市左京区の京大を訪れ、交渉に応じるよう求める申し入れ書を提出した。

 申し入れをしたのは「先住民族アイヌの声実現!実行委員会」や「日本人類学会のアイヌ遺骨研究を考える会」。申し入れ書で、遺骨は「盗掘されたもので、先祖の尊厳の回復を改めて強く思わざるを得ない」と指摘。京大が保管する遺骨の直接確認や祭祀(さいし)の実施を認め、今後について交渉に応じるよう求めている。

 実行委員会の多原良子共同代表は「先祖の遺骨を人間ではなく研究対象として扱われる悲しみ、苦しみを分かってほしい」と話した。

 文部科学省が2018年に行った調査によると、アイヌの遺骨は京大など国内の計12大学に約1600体保管され、昨年約1300体が北海道白老町の国立慰霊施設に集約された。北海道大などは子孫やアイヌ団体への遺骨の返還を進めている。