村上さん(右)が木々を切り倒し整備している山からの眺望。テラスやいすなどはない(亀岡市薭田野町鹿谷・千手寺)

村上さん(右)が木々を切り倒し整備している山からの眺望。テラスやいすなどはない(亀岡市薭田野町鹿谷・千手寺)

山門から額縁のように見える景色。地域住民の要望で電柱も撤去された

山門から額縁のように見える景色。地域住民の要望で電柱も撤去された

 京都府亀岡市薭田野町の千手寺が、市の南東部を一望できるよう、寺域の山林の整備を進めている。山からは山門の瓦屋根や山麓に広がる鹿谷の水田が望め、遠くは篠町や老ノ坂まで見渡せる。市が曽我部町の竜ケ尾山に整備した「霧のテラス」ならぬ「霧の寺」として、じわりと人気を広げている。

 整備しているのは、住職の村口紹亨さん(56)。千手寺は山門からの霧の様子が絶景で愛好家らを魅了してきたが、「さらに上から見られれば」と、村口さんが昨年秋から本堂裏の山の木々をチェーンソーで切り、手弁当で整備を進めている。

 本堂東側の急な石段の先にある稲荷社を通り、切り開かれた急な山道を登ると、木々が途切れ、眼下に山門と亀岡の街並みが広がる。市が800万円かけて整備した霧のテラスは北向きに開けているのに対し、寺からは南東が望める。村口さんは「標高は霧のテラスより低いですが、雲海からの日の出を見られるのが、千手寺の特長です」と話す。

 また、眺望を良くするため地域住民も一体となり、山門からの眺望に引っかかっていた電柱の移動を2年にわたり関西電力に要望し、撤去された。足元の悪い裏山に登らなくても、山門から額縁に入れた絵のような景色を堪能できる。

 寺では霧の状態を常時確認できるよう山門にライブカメラも設置しており、ホームページでいつでもチェックできる。問い合わせは千手寺0771(23)1434。