一部の土地が長年にわたり私有地のままだったことが分かった壬生東市営住宅(京都市中京区)

一部の土地が長年にわたり私有地のままだったことが分かった壬生東市営住宅(京都市中京区)

 京都市の市営住宅で、一部の土地が約50年にわたり、私有地のままになっていることが分かった。市が土地を取得する際の売買契約が不十分で、登記移転手続きをしていなかったことが要因。土地相続人は数十人に膨らんでいる。市は移転手続きに応じない計28人を相手取り、所有権の登記移転手続きを求めて近く提訴する方針で、9月議会に関連議案を提案する。

 問題の土地は、壬生東市営住宅(中京区・1967年設置)と辰巳市営住宅(伏見区・77年設置)の計4カ所で合わせて263平方メートル。いずれも住宅建築時に市が個人から土地を取得したとみられるが、登記移転はしていなかった。壬生東の1カ所は、永年保存されるはずだった売買契約書類がなく、売買契約がなされたかも不明という。

 市によると、問題は8年前に発覚。7地区の市営住宅計27カ所で、登記移転がされていなかった。土地相続人に対して移転への協力を依頼してきたが、今回の提訴分を含む18カ所は今も私有地のままという。20年以上の長期占有によって所有権は市に移っているが、市が進める市営住宅の集約化や土地の再活用には、登記移転が必要になる。

 市すまいまちづくり課は「市側が手続きしていないのが原因で相手に落ち度はない。今回はやむを得ず提訴するが、他の土地に関してもまずは丁寧に説明していきたい」としている。