「子どもに我慢ばかりさせている。商品券でおもちゃ付きのお菓子を買ってやりたい」「おもちゃはお下がりばかり。本人が欲しいと思う物を買ってあげられます」▼新型コロナウイルスの影響で生活が困窮する子育て家庭を応援しようと滋賀県社会福祉協議会が寄付を呼び掛ける「140万県民ひとり50円ファンド」。募金を元に3千円の金券が贈られた家庭から感謝の声が届いている▼県社協によると、コロナによる失業・減収世帯が対象の緊急貸し付けの申し込みが4月から激増。申込書には「子どもに食べさせてあげられない。助けてください」などと悲痛な訴えが記されている▼貸付金の大半は生活費で消えてしまう。せめて子どもたちが笑顔を取り戻す一助になればと企画し、スーパーや郵便局など約450カ所が募金箱設置に協力する▼6月以降の寄付額は600万円を超え、県の補助も加えて約2800世帯に配られた。だが目標の7千万円には遠い。対象世帯はあと4千以上もあり、今月からインターネット上のクラウドファンディングでも支援を募る▼先の見えないコロナ禍。一度きりでなく継続した取り組みに、と職員らは知恵を絞る。「顔も知らない誰か」からの小さな善意の集まりには公的な支援とは違う、心を温める力がきっとある。