【資料写真】京都市バス

【資料写真】京都市バス

京都市バスの路線別収益

京都市バスの路線別収益

 京都市交通局は2019年度の市バスの路線別収益をまとめた。運転手不足に伴う運行委託会社の撤退や新型コロナウイルス感染拡大の影響で、黒字路線は18年度より12路線少ない21路線に減少した。一方、赤字路線は63路線と全体の4分の3を占めた。

 交通局は費用対効果を表す「営業係数」を14年度から毎年路線別で公表している。100円の利益を上げるのに何円の経費がかかったかを示す数値で、100より小ければ黒字を、大きければ赤字を意味する。

 19年度に最も黒字幅が大きかったのは、東山区の清水寺周辺や祇園地区を通る207系統で、営業係数は63。2位は京都駅(下京区)や銀閣寺(左京区)などを結ぶ観光客向けの100系統で68、河原町通を通る17系統の71などと続く。

 一方、最も収益が悪かった路線は、九条車庫前(南区)から太秦天神川駅(右京区)までを巡る84系統で、営業係数は244。最も黒字の207系統に比べて4倍近い。ワースト2位には、洛西ニュータウン(西京区)と桂駅を結ぶ西1、西5系統が236で並ぶ。

 黒字路線、赤字路線の上位はおおむね例年と同じ傾向だが、19年度は11系統や93系統など12の路線が黒字から赤字に転じた。

 市交通局は要因として、運行を委託していた京阪バス(南区)と西日本ジェイアールバス(大阪市)が一部路線で撤退したことを挙げる。運行が直営となったことで人件費が13%上昇した。また、新型コロナが広がった2月以降は収入が16%落ち込んだことも影響したという。

 赤字路線を縮小・統合する可能性について、同局は「黒字路線で赤字路線を維持している。市民の足を守るため、営業係数が悪いからといって路線を切るといった考えはない」と否定する。ただ、新型コロナの影響が長引く中、20年度はさらに赤字路線が増えるとみられ、「経営全体として対応を考える必要がある」(営業推進室)としている。