東近江市の「政所茶」を使ったご当地ハイボールと考案した宮下さん(彦根市旭町)

東近江市の「政所茶」を使ったご当地ハイボールと考案した宮下さん(彦根市旭町)

 滋賀県彦根市のバーテンダーが、東近江市永源寺地域に室町時代から伝わるとされる「政所(まんどころ)茶」をウイスキーに漬け込んだご当地ハイボールを考案した。食事に合う飲みやすい味に仕上がり、歴史ファンや観光客からの需要増に期待する。

 彦根市旭町のホテルサンルート彦根1階のバー・シスルの店主宮下純さん(43)が作った。

 政所茶は、数少ない在来種の茶の一つで室町時代、永源寺の越渓秀格(えっけいしゅうかく)禅師が、気候や地質が茶の栽培に適していることを見いだしたとされる。戦国武将の石田三成や彦根藩井伊家など彦根ゆかりの人たちにも献上されていたという。

 宮下さんは、地元の材料を使って甘すぎず飲み飽きないお酒を作ろうと企画。1890年代にハイボールが欧米で飲まれるようになった時に使われたとされるブレンドウイスキー「デュワーズ・ホワイトラベル」に政所茶のほうじ茶を一晩漬け込み、炭酸で割った。茶と樽の香りがうまく合わさり、お茶の味とウイスキーの余韻が感じられる飲み口に仕上がった。

 歴史ある材料にこだわったとの意味で「近江エンシェント(いにしえの)ハイボール」と名付けた。宮下さんは「ご当地のお酒は甘いものが多いが、ビール代わりに気軽に楽しんでもらえる。ほかのお店からも提供したいとの申し出があり、広く飲んでもらえるお酒になれば」と話している。