医術に精通した光秀像を紹介する石川さん(舞鶴市南田辺・西公民館)

医術に精通した光秀像を紹介する石川さん(舞鶴市南田辺・西公民館)

 NHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の主人公として注目が集まる戦国武将明智光秀に関する講演会がこのほど、京都府舞鶴市南田辺の西公民館であり、福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館(福井市)学芸員の石川美咲さん(29)が、丹波攻略に関連する古文書などをもとに、医術に精通した光秀像を紹介した。


 日本中世史が専門の石川さんは、光秀が滋賀県高島市の城に籠城した際に口伝したと記されている医学書「針薬方」を紹介し、「越州朝倉家の薬」として「セイソ散」の記述に着目。光秀は室町幕府将軍足利義昭に仕える以前は福井県に滞在していたことから、「織田信長に滅ぼされた朝倉氏の城下町・一乗谷には医師の屋敷もあり、セイソ散は朝倉氏関係者から伝授された可能性が高い。光秀も医学に精通していた」と指摘した。


 光秀の丹波攻略に味方した京都府南丹市の小畠氏に福井県から送った文書で、小畠氏の負傷を心配して医師の診察を勧める光秀の文言を紹介。八上城(兵庫県丹波篠山市)を攻める味方に薬を送ったことにも触れ、「光秀自身の判断で選択、調達した薬を味方に送る場合があった」と説明した。


 講演会は舞鶴地方史研究会と西公民館が催し、約100人が聴いた。