乗客獲得目標の達成時期を先送りした京都市バス(京都市北区)

乗客獲得目標の達成時期を先送りした京都市バス(京都市北区)

 2019年度までに京都市バスと市営地下鉄の1日当たり乗客数を計80万人に増やす目標の達成が困難となり、市交通局が達成時期を28年度まで延期する方針を固めたことが15日、分かった。19年度から10年間の新経営計画案に修正目標を盛り込んだ。市バスの運転手不足で車両数が増やせないためで、19年度は76万7千人にとどまる見通し。

 市バスの乗客数は外国人観光客の急増や定期利用の伸びを背景に12年度から増加しており、需要の拡大に合わせて増車を進めてきた。だが19年度は車両数を前年度と同水準の818両に据え置き、乗客数も横ばいの36万8千人とした。

 運転手不足に加え、車庫用地も確保できないことが要因だ。19年度以降、民間バス会社の一部が運転手不足を理由に市バスの運行受託について撤退・縮小する方針を決めているため、撤退・縮小路線を市バスの直営に戻す必要があり、「市バスを増車しても対応する運転手がいない」(市交通局)という。

 一方、地下鉄は乗客数の増加を見込む。19年度の1日当たり乗客数は前年度比6千人増の39万9千人と予測する。外国人観光客の増加を受け、昨年3月に車内混雑が激しい市バスの1日券を値上げする代わりに市バス・地下鉄の共通1日券を値下げした効果で、地下鉄への乗客誘導が進むとみている。実際、昨年12月までの販売枚数は料金改定前に比べ、バス1日券が3割減ったのに対し、共通券は3・5倍に増えた。

 市バスと地下鉄で1日当たり計80万人に増やす目標は17年度に打ち出した。16年度は74万2千人だったため、3年間で5万8千人上積みする計画だった。市交通局は増客のために「あらゆる施策を講じる」とするが、今後は運転手不足に加え、少子高齢化も進むため、延期後も目標の達成は容易ではなさそうだ。