「茶懐石は精進料理か」をテーマに議論するパネリスト(京都市中京区・ハートピア京都)

「茶懐石は精進料理か」をテーマに議論するパネリスト(京都市中京区・ハートピア京都)

 和食文化の歴史や魅力を話し合うイベント「わたしたち日本の食文化を知る」が16日、京都市中京区のハートピア京都で開かれた。高級料亭の料理長ら4人がこれまでの体験を交えて意見交換した。

 瓢亭(左京区)の14代当主高橋英一さんは京料理について「新鮮な素材に恵まれなかった京都の町衆らが工夫を続けた知恵の結晶。原産地よりおいしくなった京野菜やにしんそばがその典型」と指摘した。だしを取るのにかつお節からまぐろ節を使うようになった自身の苦労を語り、伝統を革新することの重要性を語った。

 また徳禅寺(北区)の橘宗義住職は、徳目に沿うように努力することを意味する精進という仏教用語が、食肉を排除した「精進料理」に結び付いた経緯を自身の托鉢(たくはつ)経験を交えて説明した。「お釈迦(しゃか)様は肉を食べるなとは言っていないが、後の時代になって、修行の妨げになるのでおいしい肉を食べないようになったのでは」と話した。

 イベントは京都西北ロータリークラブ(右京区)が主催した。和食文化への関心を高めてもらおうと2016年から開いている。