京都の“あるある”をユーモアにくるんで新型コロナウイルス予防を呼び掛けた看板(京都市中京区・新京極商店街)

京都の“あるある”をユーモアにくるんで新型コロナウイルス予防を呼び掛けた看板(京都市中京区・新京極商店街)

「ぶぶ漬け伝説」を用いて早期帰宅を促す文言もある

「ぶぶ漬け伝説」を用いて早期帰宅を促す文言もある

 鴨川のカップル等間隔の法則、ぶぶ漬け伝説…。広く知られる京都の「定番ネタ」を、ユーモアでくるんで新型コロナウイルス対策を呼び掛けるつり下げ看板が、京都市中京区の新京極商店街に登場した。「いけず」ともとれる文言もあるが、設置した同商店街振興組合は「京都流のおもてなし。くすっと笑ってもらえたら」としている。

■「新型(いちげん)さん お断りどす」

 新京極六角公園前に設置されたのは、マスクを着けた恋人たちが川べりに座るほのぼのとしたイラスト。「距離あける 京の人なら お手のもの」と、一句添えられている。鴨川の風物詩、等間隔で座るカップルを例に、ソーシャルディスタンスを呼び掛ける内容だ。

 商店街中央付近に掲げられたのは、「ぶぶ漬けを 待たずに帰る 京の人」とのメッセージとお茶漬けの絵。言わずと知れた、長居する客に帰ってもらうよう促すために「ぶぶ漬けでも」と誘う伝承からヒントを得たもので、看板の左下には「用事が済んだらすみやかなご帰宅を」と記されている。四条通入り口近くには、舞妓さんが消毒液を持ち「新型(いちげん)さん お断りどす 京の街」という図柄もある。

 この「いけず」とも思える看板を考案したのは同振興組合の西澤摩耶さん。「Go To トラベル」が始まり、秋の観光シーズンも控えて観光客増が見込まれる中、「商店街としては客には来てほしいが、増えすぎて密になれば感染拡大の恐れがあり、非常に悩ましい」と明かした。そんなジレンマを看板に込めたという。

 同商店街は、現在も人出は例年の2割程度で、修学旅行生でにぎわうこの時期も姿はまばらという。西澤さんは「コロナが収束して、心の底から観光客を歓迎できる日まで、ユーモアで皆と乗りきりたい」と話している。