プラ製レジ袋提供禁止条例を知らせるポスターを店頭に掲げるコンビニ(亀岡市余部町・セブン―イレブン亀岡余部店)

プラ製レジ袋提供禁止条例を知らせるポスターを店頭に掲げるコンビニ(亀岡市余部町・セブン―イレブン亀岡余部店)

 京都府亀岡市が全国初となるプラスチック製レジ袋提供禁止条例を施行するまで、あと3カ月となった。来年1月1日の施行予定日に向けて市が周知を進める半面、新型コロナウイルスの影響を受ける商業者の間には、施行日の再考を求める声が根強く残る。

 市議会9月議会の一般質問。施行日を延期する考えの有無を問う市議に対し、桂川孝裕市長は「現段階においては施行期日の延期は考えていないが、今後コロナの感染状況で判断したい」と述べた。

 3月の条例成立時、市議会は、社会状況を勘案した上で施行日を再検討するよう付帯決議で求めた。ただ、9月議会では、延期となる場合の条件について具体的に協議されることはなかった。

 一方、議会開会直前の8月26日には、亀岡商工会議所が「コロナの収束が確実に見込める時期まで」施行日を延期するよう市と市議会に申し入れた。川勝啓史会頭は「条例で決まったことではあるが、コロナで態勢が取れない商業者の負担は大きい」と申し入れに至った背景を語る。

 プラ製袋の代替品となる紙袋の共同購入制度に関して市が6~7月に開催した説明会でも、反対意見は目立った。購入補助の対象となる紙袋について話が進む中、営業自粛や売り上げ減で疲弊した事業者からは、1月の施行を前提に議論する市への非難が相次いだ。

 紙袋の共同購入の申し込みは9月に始まったが、最終的な袋のデザインが決まっていないこともあり、事業者からの発注はまだ1件も来ていないのが現状だ。

 そんな中、市内ではレジ袋を受け取る側の消費者への周知が進みつつある。7月に始まった国の有料化との違いを強調するため、市はスーパーやコンビニなどに「亀岡市では1月1日からプラ製レジ袋は提供できません」と知らせるポスターを配布。今後、JR4駅と連携し、条例を市内外の乗降客にアピールする構内放送も行う。

 市内で洋菓子店を営む男性(35)は「コロナへの不安が消えることはなく、環境対策に取り組む余裕のない店が多い」と打ち明ける。決行か延期か。感染症収束の見通しが立たない中、施行直前になって混乱が起きないよう、的確な判断が求められる。