京都市役所

京都市役所

 京都市の門川大作市長は30日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で減収が続いている市営地下鉄と市バスについて「最悪の場合、運賃や路線・ダイヤを見直さなければ経営が立ちゆかなくなる」と述べ、将来的な運賃値上げや路線の縮小の可能性に言及した。市議会代表質問で答弁した。

 市交通局によると、4~7月の地下鉄、市バス両事業の運賃収入は計88億1700万円で、昨年の同時期に比べ45%(72億円)減少。特に4、5月は緊急事態宣言に伴う外出自粛の広がりや観光客急減で大幅に落ち込んだ。現在は徐々に乗客数が戻りつつあるものの、冬にはインフルエンザとの同時流行が懸念され、以前の水準まで回復する見通しは立っていないという。

 市バスは近年の観光客の増加で黒字決算が続き、貯金に当たる資金剰余は64億円(昨年度末時点)を確保している。しかし地下鉄は1997年に開業した東西線の建設費膨張などが響き、今も305億円の資金不足にあえぐ。今後乗客が減った状態が続くと、「危機的な状況」(同局財務課)に陥るという。

 門川市長は答弁で、安定経営のためには一人でも多くの人に利用してもらうことが重要だとした上で、閑散としている市バスの観光系統などについては「利用状況に応じてダイヤを見直すことも必要」と減便の可能性を示唆した。一方、国に対する財政支援の要望を強めていく考えも示している。