販売状況を把握するためのカメラが天井に設けられた野菜の直売コーナー(南丹市日吉町・「郷の駅 胡麻屋」)

販売状況を把握するためのカメラが天井に設けられた野菜の直売コーナー(南丹市日吉町・「郷の駅 胡麻屋」)

直売コーナーの陳列状況が分かる「郷の駅 胡麻屋」のホームページ

直売コーナーの陳列状況が分かる「郷の駅 胡麻屋」のホームページ

 京都府南丹市日吉町のNPO法人「胡麻地域振興会」は、運営する同町の「郷の駅 胡麻屋」の野菜直売コーナーに、売れ行きを確認できるカメラを設けた。離れた場所から農家が陳列状況を把握でき、商品の速やかな補充が可能になった。設置後のコーナーの売り上げは1・5倍に伸長。買い物客にとっても、何が売られているかが分かり便利と好評だ。

 幅4メートルほどの直売コーナーの上の天井に1台を取り付けた。買い物客の頭頂部が写る程度で、顔はほとんど分からない。データの保存もせず、プライバシーに配慮した。

 QRコードを使って胡麻屋のホームページにアクセスした時点の静止画像が見られるため、品薄になっていれば補充し、売れ残っているようであれば売り物を変えるといった対応が取れる。同町の専業農家、森下智裕さん(58)は「以前は一日に何度も店頭をのぞいていた。今はどこからでも売れ行きが分かる」と喜ぶ。消費者も、家に居ながらにして品定めができる。

 振興会の橋本昭代表(75)は「品切れを起こしにくくなり、4月の設置以降、売り上げは1・5倍になった。高齢者がわざわざ足を運んだのに品物がなかった、という状況もなくせる」と利点を語る。

 コーナーにメッセージを掲示しておけば、離れた消費者に出荷した野菜の特長などを伝えることも可能で、工夫次第で活用法が広がる。橋本さんは「高齢者らの暮らしに役立つ、ICT(情報通信技術)を生かした仕組みを今後も考えたい」と意気込む。