かがり火のもと、ウミウを巧みに追い綱で操る女性鵜匠(宇治市宇治・宇治川)

かがり火のもと、ウミウを巧みに追い綱で操る女性鵜匠(宇治市宇治・宇治川)

鵜飼のトレーニング前に、鵜匠の沢木さんの手にとまるウミウ

鵜飼のトレーニング前に、鵜匠の沢木さんの手にとまるウミウ

ウミウに追い綱をつける鵜匠ら

ウミウに追い綱をつける鵜匠ら

 新型コロナウイルス感染拡大により、京都府宇治市の観光協会が今シーズンの営業を全面中止した夏の夜の風物詩「宇治川の鵜飼」について、来シーズンに向けた鵜飼のトレーニングが同市で報道陣に公開された。本番同様の装束を着た鵜匠がかがり火のもとで、ウミウを巧みに操った。

 今シーズンは7月1日~9月30日で実施予定だったが、一度も行えなかった。全面中止は記録が残る1987(昭和62)年以降で初めて。来シーズンまで間隔が空いて鵜匠もウミウも感覚を忘れないよう、本番さながらのトレーニングを今年初めて実施した。

 同市宇治の宇治川でこのほど、風折れ烏帽子(えぼし)に腰蓑(こしみの)の伝統衣装に身を包んだ鵜匠の沢木万理子さん(46)と江崎洋子さん(42)が鵜舟に乗って行った。かがり火が川面を照らす中、「ホーウ、ホーウ」と声を掛けながら追い綱を引き、宇治で人工ふ化により誕生した「ウッティー」と野生由来の計6羽のウミウを巧みに操った。

 川岸では、観光関係者のほか、通りがかった市民も足を止め、ウミウが見事に魚を捕らえて吐き出す様子を熱心に見守った。

 舟を出して行う鵜飼は1年ぶりだったが、江崎さんは「今シーズンやっていなかったと思えないほど、ウミウは舟に合わせてスムーズに動いてくれ、(心で)つながれた」と手応えを感じた様子。来シーズンに向け、沢木さんは「コロナが落ち着き、多くのお客さんに見に来てほしい」と願っていた。