駆け出し時代をともにした「ポケベル」が今秋でサービス停止という。忘れていたくせに何か寂しいのは年のせいか▼テレホンカードやカセットレコーダー、タクシーの灰皿も見なくなった。かつて必需品、無いでは済まないと思っていたものも、新しい技術や生活の環境、意識の変化とともに姿を消していく▼同じ運命をたどるだろうか。スーパーや商店で配られるプラスチック製レジ袋のことだ。亀岡市は昨年12月、市内全店で使用を禁止する全国初の条例制定方針を打ち出し、2020年夏の実施を目指すという▼掲げるのは、使い捨てられるプラごみからの環境、景観の保護だ。観光名所の保津峡は近年、増水のたびに多くのごみが漂着して水辺を汚し、川下りの船頭さんが回収に追われるほどという▼レジ袋の使用を減らす有料化もこれからなのに「一足飛び」に見えるが、世界的には日本が後れている。流出するプラごみの海洋汚染への危機感から欧州や太平洋地域でレジ袋禁止が広がり、国連も今春の環境総会で25年までに使用を全廃する宣言の採択へ動いている▼慣れた便利さを手放す戸惑いや難点は多々あるだろうが、どうすれば使い捨てを無くせるかに議論と工夫を重ねたい。規制を待たずとも客の方から「もう要りません」と言うのがいい。