「かも川」の新味を考案した長生堂3代目の中村さん

「かも川」の新味を考案した長生堂3代目の中村さん

抹茶を練り込んだ半生菓子「かも川」(京都市左京区・長生堂)

抹茶を練り込んだ半生菓子「かも川」(京都市左京区・長生堂)

 京都市左京区の和菓子店「長生堂」が、新型コロナウイルスの影響で苦境にある状況を打破しようと、新商品をオンライン限定で販売して活路を見いだそうとしている。茶会の中止などにより、前年比で70%以上も売上が減少する月もあった中、先代が考案した菓子に一工夫加えた新しい味で立ち向かう。

 長生堂の3代目中村雄作さん(52)によると、同店は1919年に四条大宮で創業。87年に現在の府立植物園近くに移転した。昨年、100周年の節目を迎えたが、年明け以降の新型コロナの感染拡大で創業以来一番の危機が訪れた。中村さんは「和菓子は贈答用としての売上が主。人の動きが途絶え、夏場でも売上は回復しなかった」と肩を落とす。

 落ち込む中「ピンチをチャンスに」と自身を奮い立たせて考えたのが、看板商品である半生菓子「かも川」の新味の開発だった。先代であり父の故貞雄さんが鴨川の流れをモチーフに作った菓子で、水流の小石に見立てた丹波大納言小豆を寒天で固めている。

 新商品は、京都産の食材にこだわって宇治の抹茶を練り込んだ。常連客に試食してもらうなどして改良を重ね、さわやかな茶の香りと味が広がる逸品が完成した。

 中村さんは「府外の人が食べたら、思わず京都に行きたくなるような味に仕上げた」と自信をのぞかせる。同店の通販サイトにて18個入り2484円(送料別)で販売。感染対策で接触機会を減らすために、店頭では毎月17日のみ取り扱う。