埋設管工事により裾部が削られた室町時代の土壇。調査員後ろにある貼石設置も届け出に含まれていなかった(京都市北区・金閣寺)

埋設管工事により裾部が削られた室町時代の土壇。調査員後ろにある貼石設置も届け出に含まれていなかった(京都市北区・金閣寺)

【資料写真】金閣寺

【資料写真】金閣寺

 京都府と京都市は6日、北区の特別史跡・特別名勝の金閣寺(鹿苑寺)庭園内の工事が適切だったかどうかを確認する発掘調査の結果を公表した。室町時代の土壇主体部に影響はなかったが、裾部が埋設管の敷設時に削られる不適切な工事があったとした。金閣寺は「工事による遺構の掘削が認められた点は誠に申し訳ない」などとするコメントを発表した。

 見つかった埋設管は長さ12メートル、直径8センチの塩ビ管。2013年12月からの仮設店舗の工事に伴い、土壇南側に埋められた際、土壇裾部が最大で高さ1・4メートル、幅や奥行き0・4メートルにわたり、削られていた。また、土壇南側のり面に土留めの石を施した「貼石(はりいし)」(幅14メートル、高さ1・4メートル)を含めて、文化財保護法に基づく現状変更許可の届け出に設置が記入されておらず、書類上の不備もあった。

 府と市、文化庁は「悪質さは感じられないが、過失があったのも確かだ。経緯を確かめ、相応な対応を考えたい」とする。

 金閣寺は「文化庁や府、市と相談し、適切な復旧方法を検討する。今後は手続きに遺漏のないよう対策を講じる」としている。

 発掘調査は市埋蔵文化財研究所の職員個人による文化庁への申し立てを受け、府と市が9月から行った。仮設通路や貼石などの設置で土壇の主体部が削り取られたとの訴えだったが、貼石は土壇との間に近年の盛り土があり、仮設通路もくぼみ地形にあった。新たにつくった地形測量図や府所蔵で1950年以前に記された測量図、工事前後の写真とも照合して「影響を及ぼしていない」とした。7日午後2~4時、一般向けの現地公開を行う。小雨決行。