甲賀市役所

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 2017年の衆院選滋賀4区の開票を巡る滋賀県甲賀市選挙管理委員会の職員らの不正事件で、投票用紙を自宅で焼却処分したなどとして、市に自宅待機を命じられた元総務課長の男性(57)=懲戒免職=が、待機中の未払い給料やボーナスなど計約700万円の支払いを市に求めた訴訟の判決が6日、大津地裁であった。堀部亮一裁判長は、市に約589万円を支払うよう命じた。

 判決などによると、元総務課長は市選管事務局書記。不正関与発覚後の18年2月、市から自宅待機命令を受け、懲戒免職処分を受けた19年4月まで、給与が一部しか支払われなかった。

 堀部裁判長は判決で、待機中、無給とすることに法的、条例上の根拠はないなどとし、「事実上、懲戒処分と同様の効果がある措置を講じることは許されない」と指摘。一方、ボーナスについては「不正は民主主義の根幹を揺るがす犯罪行為で、成績率をゼロとした市長の判断は裁量権の逸脱には当たらない」と、請求を退けた。

 甲賀市は「判決の内容を確認し、顧問弁護士と協議して適切に対応する」とコメントした。市側は、待機命令は捜査に伴う合理的な措置で、元総務課長は正規の勤務をしていないため給与を支払う義務はない、などと主張していた。

 事件では、市選管の事務局長だった元総務部長らが17年10月、開票作業中、投票総数と投票者数の食い違いのつじつまを合わせるため、白票を水増しし、その後見つかった未集計の投票済み投票用紙を廃棄しようと画策。元総務課長は投票用紙を自宅で焼却処分したとして、公選法違反の罪で甲賀簡裁から罰金50万円の略式命令を受けた。