リニューアル工事で違法な時間外勤務や残業代の未払いがあった京都市京セラ美術館(京都市・左京区)

リニューアル工事で違法な時間外勤務や残業代の未払いがあった京都市京セラ美術館(京都市・左京区)

 京都市人事委員会が門川大作市長に対し、市京セラ美術館(左京区)改築工事を担当した職員16人の時間外勤務手当(残業代)未払いなどが労働基準法に違反すると是正を勧告していたことが6日、分かった。関係者によると、職員の中には100万円以上の支払い不足があったといい、市が詳細を調査している。市人事委が京都市長に是正勧告を出すのは初めて。

 同委によると、勧告は9月8日付。5月に再オープンした市美術館の改築に関連し、昨年8月~今年1月の半年間、同館職員16人に対し、時間外労働と休日労働にかかる残業代の支払い不足があった。さらに、うち7人は月100時間未満などとする時間外勤務に関する労使協定を破り、違法に働かせていたという。

 是正勧告では「美術館の管理職のみならず、使用者側全体として業務量に応じた人員配置、労働法令の順守が適切になされていたとは言い難い」と市の責任を指摘。市に今月末までに改善措置の報告を求めた。

 労基法違反の発覚は、市美術館の男性職員(懲戒免職処分)が今年1月末、京都府警に道交法違反容疑で逮捕されたのがきっかけ。市が男性職員の勤務状況を調べる中で未申告の超過勤務がある疑いが浮上し、市人事委が他職員の勤務実態も含めて調査していた。

 自治体の人事委は、労働基準監督署に代わり役所の勤務環境について調査、違法行為を指摘する権限がある。