京都刑務所(京都市山科区)

京都刑務所(京都市山科区)

 京都市は、国に要望している京都刑務所(山科区)の移転が実現した場合のまちづくり戦略の素案に対する市民からの意見を公表した。7割が移転を前提としたまちづくりに肯定的で、大学や研究機関、高齢者が利用しやすい運動場といった具体的な活用案の提言もあった。

 素案には、京都刑務所の跡地活用策として、民間資本を活用し、教育施設や企業集積地など五つの機能・施設から複数を選択する内容を盛り込んでいる。JR東海道線の山科駅前や山科団地などの周辺エリアと連携し、山科区全体の活性化を図るとしている。

 市が昨年11月から1カ月かけて、素案に対する市民の意見を募集したところ、487人から895件の応募があった。

 素案に賛同する人や活用案を示した人は7割に上った。具体的には「高校や大学など、教育の質を高める施設がいい」「人を呼び込める可能性がある高度な研究機関の誘致を」「グラウンドゴルフなど運動ができる高齢者の憩いの場所がほしい」などと要望する声が上がった。移転への賛意を示した上で「静かに暮らせる環境も残して」と訴える人もいた。

 一方、「刑務所で矯正を図っている人々を住民が支援し、施設を住民に開放している現状を大切にするべきだ」「(素案は)民間企業のもうけ優先の考え方だ」などと、移転を前提した素案に対して否定的な意見も1割あった。

 市は市民や市議会の意見を踏まえ、2月中に戦略をとりまとめる。京都刑務所を所管する法務省に2019年度中に提案する予定。