京都大で開かれたシンポジウムで講演するシャルパンティエ氏(2016年7月、京都市左京区)

京都大で開かれたシンポジウムで講演するシャルパンティエ氏(2016年7月、京都市左京区)

 ノーベル化学賞で評価された革新的なゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」は、既に京都の生命科学者たちにとっても不可欠な手法となっている。京都大のノーベル賞受賞者として今も研究の最前線にいる本庶佑(ほんじょたすく)特別教授と山中伸弥教授も、ノーベル化学賞の受賞が決まったエマニュエル・シャルパンティエ氏とジェニファー・ダウドナ氏へそれぞれ祝福の声を寄せた。

 「僕の研究室はもちろん、今の生命科学者でこの技術を使わない人はいないと言ってもいい。いつか受賞するものだと思っていた」。本庶氏はノーベル化学賞の受賞が決まった2人をたたえた。

 シャルパンティエ氏は2016年7月、京都市左京区の京大で開かれた「第3回京都大学―稲盛財団合同京都賞シンポジウム」に招かれ講演したことがある。本庶氏も同じシンポジウムに登壇した。

 シャルパンティエ氏の印象について「長い年月をかけてゲノム編集の原理を解明した実績があるにもかかわらず謙虚で控えめな人だった」と語る。ダウドナ氏とも面識があるといい「積極的に自己主張するタイプで、ゲノム編集技術の応用可能性を開いた」と評価した。

 山中氏が作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた研究でも、同技術は病態再現などで活用している。山中氏は受賞の決まったダウドナ氏と親交も深く、7日夜には「医学のみならず全生命科学における画期的な発見であり、その業績に心から敬意を表します」とコメントを発表した。