小豆畑で繁殖しているフウリンホオズキ。小ぶり。果肉はベトベトで割ると大量の種が入っている

小豆畑で繁殖しているフウリンホオズキ。小ぶり。果肉はベトベトで割ると大量の種が入っている

畑の中で繁殖するフウリンホオズキ(右)と、対策を施し濃い緑色のアズキの葉が育つ畝=亀岡市余部町・府農林水産技術センター

畑の中で繁殖するフウリンホオズキ(右)と、対策を施し濃い緑色のアズキの葉が育つ畝=亀岡市余部町・府農林水産技術センター

 京都府のブランド京野菜「丹波大納言小豆」の畑で、外来の雑草「フウリンホオズキ」が急速に拡大している。アズキとともにコンバインで刈り取ると、粘り気の強い果実が機械内で飛び散り、アズキが汚れ収量が減ってしまう厄介な雑草だ。急増の背景には畑の大規模化があり、「赤いダイヤ」とも呼ばれる高級ブランドを守るため、京都府は3年がかりの研究で防除方法にめどをつけ、来年度の普及を目指す。

 増殖しているのは熱帯アメリカ原産の「ヒロハフウリンホオズキ」と「ホソバフウリンホオズキ」。一つの株に100個以上の果実がなり、1個の果実には150~200個の種子が入っている。

 京都府農林水産技術センター(亀岡市余部町)が2008年、府内1カ所の集落で確認してから徐々に拡大。本年度は京都府内の亀岡市や綾部市、福知山市など約20集落にまで広がった。

 同センターによると原因は、アズキを効率よく栽培・収穫するため、畝を立てない「平畝」の栽培に切り替えたことにある。畝を立てて栽培していた時は7月の土寄せ作業で雑草を防除できていたが、平畝化で雑草を取る機会が減少した。

 さらに、アズキの発芽前後に使用していた従来の除草剤がフウリンホオズキには効かず、一気に増えたという。種は、種子が付着した農機の移動や、水系を通じて拡散したと想定されている。

 担い手不足の中、丹波大納言小豆を維持するために大規模化は避けられず、府は18年度からフウリンホオズキの防除方法の研究に着手した。新たな除草剤を選ぶとともに、専用農機でアズキ栽培中に浅く耕したり、アズキを植える密度を高めたりと、平畝でもフウリンホオズキが繁殖しにくい栽培方法を研究。一定の効果を確認し、来年度から本格的に広める段階に入った。

 同センターは「対策を取れば、アズキ収量の約2割のアップと労働コスト削減が期待できる。技術普及に取り組みたい」としている。