授業を受ける生徒たち。教員には児童生徒の主体性を引き出す指導が求められている(京都市内の中学校)

授業を受ける生徒たち。教員には児童生徒の主体性を引き出す指導が求められている(京都市内の中学校)

京都市立小学校の通知表の見本。右が今春からの通知表で、各教科で評価が3観点に整理されている。左は今春までの通知表

京都市立小学校の通知表の見本。右が今春からの通知表で、各教科で評価が3観点に整理されている。左は今春までの通知表

 「通知表で『主体的に学習に取り組む態度』はどのように評価しているのでしょうか」。児童生徒の主体性を重視した新学習指導要領が今春から小学校で実施され評価の在り方も変わったことを受け、京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に保護者から疑問の声が届いた。教員は児童生徒のどのような姿を主体的だと見なすのか。授業中の挙手の回数? それともノートをまじめに取る姿勢? 調べてみた。

 京都府内の小学校の新旧の通知表を見比べると、どのように評価したかを示す4観点(一部の教科を除く)が3観点に整理されている。3観点は一般的に「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」と表現されるが、通知表では分かりやすく本人や保護者に伝えるために、「~を適切にまとめている」など具体的に記述している。中学校では来春から新しい通知表になる。

 3観点となったことについて文部科学省は、学習指導要領の目標や内容が、知識及び技能▽思考力・判断力・表現力など▽学びに向かう力・人間性など-の三つの柱で整理されたことを踏まえたとする。中でも「学びに向かう力」の重要性が強調され、4観点の一つであった「関心・意欲・態度」が「主体的に学習に取り組む態度」に置き換えられた。

 主体的な態度とは何か。文科省国立教育政策研究所が発行した「学習評価の在り方ハンドブック」は、児童生徒が学習に粘り強く取り組む中で自分の理解度などを把握し、どう学習を進めればよりよく学べるか試行錯誤する意思的な側面だと説明する。

 具体的には児童生徒のどのような姿から教師は主体性を捉えるのか、教育委員会に聞いてみた。京都市は「さまざまな場面での評価や日常の行動観察を積み重ねて、全体として判断する」とした上で「一例として、自身の学習を振り返るノートの記述やグループ学習の活動の様子を評価することはある」と説明。亀岡市は「単元などで異なるが、例えば算数のノートで発展的な問題を試行錯誤して解く過程を確認し、粘り強さなどを捉えることが挙げられる」と話す。

 関心や意欲に関する従来の評価には、一部の教員が趣旨を誤解しているという批判があった。挙手の回数やノートを取っているかなどで形式的に判断するケースがあり、文科省は「性格や行動面の傾向が一時的に表れた場面を捉えている」と指摘。学習内容に興味を示しているかだけでなく、より良く学ぼうという意欲を持って取り組んでいるかも含め、総合的に評価するよう求めている。