シェアハウス内の共用スペース=千葉県船橋市

 シェアハウス内の共用スペース=千葉県船橋市

 予期せぬ妊娠や虐待などの事情を抱える10代の妊婦らを全国から受け入れ、出産前後の生活を支援するシェアハウス「かけはし」が、千葉県船橋市にオープンした。社会福祉士や助産師が常駐し、同じ境遇の妊婦らと悩みを共有しながら生活できる。担当者は「生きづらさを抱えた母親に、未来を見据える拠点にしてほしい」と呼び掛ける。

 相談事業や特別養子縁組の仲介に取り組む同市のNPO法人「ベビーブリッジ」が開設した。新型コロナウイルスの感染が拡大した今春、「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営する熊本市の慈恵病院で、妊娠相談窓口に寄せられた中高生からの相談件数が過去最高となったと知り、設置を決めた。

 未成年者が主な対象だが、事情によっては成人でも受け入れる。原則、出産前後の2カ月間滞在でき、出産はベビーブリッジを設立した産婦人科医院で行う。トイレ付きの個室が14部屋あり、キッチンや談話スペースなど共用スペースも備える。水道、光熱費込みでシャワーなしの部屋は月3万円、シャワー付きは月5万円となっている。

 滞在中に「自分で育てる」「特別養子縁組をする」のいずれかを母親が決められるよう支援し、自分で育てる場合は行政機関などと連携して環境づくりを手伝う。入居、出産費用の支払いが難しい場合は生活保護制度の利用を検討してもらう。

 未成年の妊婦向けのシェアハウスは珍しく、十分な情報が伝わっていないという。ベビーブリッジの熊田ひとみ理事長は「産後についてみんなで共に考えるためのシェルター。不安な時期を私たちがサポートする。『ここに来れば大丈夫』と思って来てほしい」と話している。