前年同月と比べた京都市内の簡易宿所の売り上げ(京都簡易宿所連盟調べ)

前年同月と比べた京都市内の簡易宿所の売り上げ(京都簡易宿所連盟調べ)

 京都市内にあるゲストハウスなど簡易宿所の7割以上が2020年4~9月の半年間、単月の売り上げが前年比80%以上落ち込み、大幅な収入減に陥っていることが、京都簡易宿所連盟の調査で14日までに分かった。政府の観光支援事業「Go To トラベル」が7月に始まったが、宿泊料の割引額が少なくなる格安の施設は苦戦。稼働率が回復するホテルや旅館と集客格差が広がっている実態が浮き彫りとなった。

 売上高が前年同月比で「80%以上減」と答えた事業者は新型コロナウイルス感染症が拡大した4月に99%に達し、6月で86%、9月で71%だった。「95%減」の事業者は9月でも4割を超え、簡易宿所の危機的な経営状況が長期化している。

 GoToを利用した宿泊件数は、月5件未満が8月で79%、9月で64%。25件以上の利用があった施設は8月で5%、9月は14%にとどまった。予約動向についても4割が「特に変化はない」と回答し、恩恵を実感できていない宿は多い。

 6月の前回調査では、売上高の回復時期を45%が「来年春ごろ」としていたが、今回は「来年の秋以降」が41%で最多。コロナ禍による入国制限で主要客層だったインバウンド(訪日外国人)の需要が見通せず、想定する回復時期が遠のいている。

 本業の宿泊で売り上げが確保できない中、業態転換を考える事業者も増加傾向だ。過去の調査では10%台だったが、今回は物販、飲食、スペース貸しなどに転換を検討中か、検討の可能性があるとした事業者は24・7%と約4分の1に達した。

 望む支援策については「GoTo第2弾として一律3千円引きなどを実施してほしい」と、低価格帯の施設に効果的な施策を期待する意見が目立った。経営難の長期化で、給付金による直接支援を求める声も上がった。

 調査は同連盟が9月30日~10月11日、市内の事業者142人を対象に実施し、73人が回答した。連盟は結果を踏まえ、15日に市とGoToトラベル事務局に対し、高価格帯の施設に大きな恩恵があるキャンペーンの見直しや宿泊税の一時停止などを要望する。