滋賀県庁

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 滋賀県の三日月大造知事は20日、昨年4月に廃止された主要農作物種子法(種子法)の規定を引き継ぐ条例の制定を目指す方針を明らかにした。同法廃止でコメの種子の安定供給に影響が出るとする農業者らの懸念に応える。滋賀の農業を活性化させる内容も盛り込む方向で具体化を進める。

 県によると、条例案には、種子法で都道府県に義務付けられていた稲の原種(種子の基)の生産、保管といった取り組みの継続を条文化するという。温暖化に適応できる農作物の品種改良やICT(情報通信技術)を使った農業の推進なども盛り込めないか検討する。

 種子法の規定を引き継ぐ条例は、兵庫県や新潟県など5県で施行され、稲・麦・大豆だけでなく伝統野菜を対象に含めることを検討する県もあるという。今後、農業関係者らと方向性について意見交換を始める。

 同法廃止後、種子の価格上昇などを懸念する農業者らの声を受け、県は独自の要綱を定めて実質的に同法を継続してきた。しかし、その後も大津市や東近江市など14市町の議会から、種子の安定供給体制を維持するために条例化を求める意見書が出されていた。

 同日、県議会で自民党県議団の代表質問に答えた三日月知事は「本県農業を取り巻く環境が急激に変化している。種子生産と安定供給を含め、課題に対応する条例の制定に向け、取り組みを始めていきたい」と述べた。