湖南市教委に寄贈された冊子。約100年前のブラジル移民と現代の日本で暮らす日系ブラジル人の共通点が対比して描かれている(同市役所西庁舎)

湖南市教委に寄贈された冊子。約100年前のブラジル移民と現代の日本で暮らす日系ブラジル人の共通点が対比して描かれている(同市役所西庁舎)

 ブラジルの国民的人気漫画「モニカ&フレンズ」の作者マウリシオ・デ・ソウザさんが、日本からブラジルへの移民の歴史や、その子孫が来日している現状を紹介する子ども向け冊子「モニカ&フレンズ ブラジルと日本友好110周年」の日本語版とポルトガル語版を作り、20日、外国籍市民が多い湖南市教育委員会に780部を寄贈した。小中学校などに配布される。

 冊子は、「モニカ」のキャラクターたちが、1908(明治41)年にスタートした日本人のブラジル移民や、90年代から始まる日系ブラジル人の日本移住について、その思いや背景を学ぶ内容。希望を抱いて異国の地に向かったことや、言葉や習慣の違いに戸惑う様子など、両者の共通点がカラフルな絵柄で対比して描かれている。

 日本語が読めないため、ツナ缶を買ったつもりがキャットフードだったという話など、ユーモラスな挿話も盛り込んだ。

 この日、デ・ソウザさんのプロダクション関係者で日系ブラジル人2世の沖野リカルドさん(40)が市役所西庁舎(石部中央1丁目)を訪れ、贈呈式があった。

 冊子寄贈は、2017年秋に続き2回目。市教委は、日本語版560部を市内13小中学校と日本語初期指導教室「さくら教室」に各40部ずつ配る。ポルトガル語版220部も各校に配布予定。

 沖野さんは「ブラジル人の子どもたちには、先祖も同じように苦労して社会になじんだことを分かってほしい。日本の生徒たちには、相手を知ることで親しみを感じてもらいたい」と期待する。

 谷口茂雄教育長は「お互いを理解するのに非常に役立つ本」と謝意を表した。