スーパーマリオブラザーズの35周年記念ロゴ(任天堂提供)

スーパーマリオブラザーズの35周年記念ロゴ(任天堂提供)

 任天堂(京都市南区)の人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の主人公マリオがゲーム画面から飛び出し、活躍の場を広げている。初代ソフト誕生から今年で35年を迎え、マリオは国や年代を超えてゲーム界で最も有名なキャラクターへと成長。テーマパークやハリウッド映画進出など華々しい露出の裏には、任天堂が時間をかけて築いた独自のゲームビジネスの持続化戦略がある。

 スーパーマリオブラザーズは1985年9月、家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」向けで発売。高度な操作を必要とせず、ダッシュやジャンプなどが直感的にプレーできるゲーム性と、遊び心をかき立てる音楽もあって、多くの子どもをとりこにした。

 任天堂のゲーム機はスーパーファミコン、2画面の携帯機ニンテンドーDS、Wiiと進化を続け、そのたびに投入されたマリオの新作ゲームがハードの普及を下支えした。これまでに発売されたシリーズ39作品の世界販売は累計3億7千万本以上に及ぶ。

 「35年を経て、親子や孫の3世代にわたって関わってもらえるようになったことは何物にも代えがたい」。古川俊太郎社長はマリオが築いた財産の大きさを指摘し、「プレーに費やした時間とエネルギー、大切な人と一緒に遊んだ思い出が、キャラクターに命を吹き込んだ」と語る。

 任天堂はゲーム人口を広げる戦略を2015年に改め、マリオなどの人気キャラクターをゲーム外でも積極活用する方針にかじを切った。他社のテレビCM起用やコラボレーション商品も増え、昨年11月には国内初の直営物販店「ニンテンドートウキョウ」を東京・渋谷に開業。ライセンス料やグッズ販売などを安定した収益源に育てるとともに、新たなファンの獲得やゲームから遠ざかった人を呼び戻す役割も担う。